Eラーニングと奨学金、学習塾をすべて組み合わせることはできないものかと思います。
教育と選抜、援助をトータルに低コストで実現できないかという趣旨です。
現在の日本では、経済力を理由とした社会的階級の固定化が進まんとしている感がありますけれども、やはり優秀な若いかたにはそれ相応の機会があったほうが社会のためになるはずです。
学業も優秀、人格も誠実という若者が、しかし生まれた家庭の経済状況が悪く先行きはたかが知れる、というようなことでは、もったいないと思えてなりません。
こういう若いかたには、結果を用意する必要まではないにせよ、せめて機会だけでもあったほうが良いと思うのです。
ということは、低コストでかつ質の高い教育を受ける手段がほしいわけですが、正直学校が再生するのはしばらくあとと思えますので、やはり学校が終わった後に賭けねばならないのではないかと思います。
つまり学習塾ですが、あいにく学習塾はコストが高いです。
この点、Eラーニングは期待できるのではないかと思います。
たとえば動画をワンクリックで見られるようにしておいて、数学Ⅰ(No.13/54)のといった具合で参照できるようにしておくなどです。ハイレベルな教師を一人一人にあてがうのは難しいですけども、ひとつのカメラの前で実演するだけならできます。そして1本のコンテンツはいくらでもコピー可能です。
動画配信では教師に質問はできませんが、なに、私が高校や大学にいたころだって、教師に質問する生徒などわずかで、普段の授業のときはたいていみな黙りこくっておりましたから、実質さほどの違いはないでしょう。
コストもそこまではいかないでしょう。かりに一人当たり月々500円でも、動画を配信するだけなら何とかなる気がします。インフラを一から用意すると大変でしょうが、まあそこはそれ、ドワンゴ等の優秀なインフラを持つ企業にほんの少しのカスタマイズと間借りをお願いするといった手段でだいぶ安くあげられるのではないでしょうか。タダでというと無理でしょうが、報酬を用意すれば無碍に扱われることもないでしょう。
生徒の家庭としても、月々1万円やそれ以上の学習塾の費用はなかなか大変でしょうけれども、月々500円くらいならなんとかねん出できるものではないかと思います。
仮にオンラインでインフラを整えるのが困難なら、ぽすれんのようにDVDレンタルでもなんでもいいです。
要はコンテンツ配信ができればいいのであって、特定の配信手段にこだわる必要はないです。
とはいうものの、オンラインのコミュニティは利用したいものです。
学力を知る手段、まあテストになるのかとは思いますが、そういったものを随時用意しておき、一方ではMixiのような形でテストの結果や学習内容についての質問や回答ができるようにして組み合わせるのが面白いでしょう。
教えたポイントであるとか、あるいは高得点ポイントであるとかで、序列をつけてみるとやる気が出てくるかもしれません。むろん上位の人にはなにかしら特権があるべきです。
そうこうする中で、見どころがある方というのがわかってくるはずですから(正確に言うと、予め見どころがある方を抽出できるシステムを設計しておくのですが)、ではそういうかたが経済的に弱いということであればなにかしらの支援策を提供すればいい、ということになるでしょう。
とかく今の日本も、そしておそらく今後の日本も、お金がありませんので、優秀な人にもそれほどでもない人にもおしなべて学費を提供するのは難しいと思わざるを得ません。
となると、シビアな話ながら優先順位をつけねばならないのは当然で、限られた奨学金の予算を効果的に使うためには、奨学金を出すべき相手を抽出する手段があるべきです。そしてその抽出手段は、範囲が日本全国に及び、かつ全国で同一の基準であるのが望ましいでしょう。
と考えると、Eラーニングという手段が優秀な人の抽出方法にむいているのではないかと思います。
さて長々と書いてきましたけれども、しかしこのアイディアにも抜け落ちが多く、たとえばEラーニングで完結できるわけではない点が泣きどころです。
というのはEラーニングはもっぱら一人でパソコンの前に座ってやるわけですが、そうすると自分の行動が相手に及ぼす影響を識ることができないわけで、これはヒューマンスキルが磨かれないという致命的問題を発生させるおそれがあります。
テレビ電話で遠隔通信、というのもあまり望ましくありません。通信で再現できるのは音と映像までであって、それ以外の情報は抜けます。対人折衝の勉強を不完全な情報で行っても中途半端でしょう。メールのやりとりだけ、というようなものは元より論外です。
やはり実際に生でやりとりする必要がどうしてもあります。
ではどうするのか、ということで、発声法や人間観察術、社会の成り立ちといった基礎教養なども教えつつ、実践の場として近所の神社やお寺さんを借りてなにかしらイベントをするなど、そういったことをやっていくしかないのかなと思います。
ボーイスカウトの都市版みたいな形になるのでしょうか。
(余談ながら、この手の実学を高校までに教えないのはなぜだ、と私はつくづく思います。音楽を聴く暇があるなら聞きやすい発声法を学べるでしょうし、外で絵を描く暇があるなら人間観察術を学べるでしょう。社会の成り立ちを教えれば人生計画もたてやすいというのに、これも教えません。お金の重要性すらろくに教えません。そうして蓋をしたツケは確実に若い人に回るのですから、しょうもないかっこうをつけてないでちゃんと教えてやってくれとつくづく思います。あと宗教の場を指定していますけれども、これは良き宗教の道徳に及ぼす好影響を期待するものです)
人生の最高の教師は親である、というくらいで、本来は家庭での教育でこういったことを賄ってくれるのが一番なのですが、あいにくそういう恵まれた家庭に生まれるかたは3割か4割ていどにすぎないでしょうから、残る6、7割は別の手段でやるしかないでしょう。
こういった生家のソフトウェア的格差も今後深刻な問題となるように思いますので、対策はほしいものです(今後はこの問題が重くなっていく気がします)。
あと、現状の一番の問題として、情けない話なのですが、このアイディアを実現するお金が足りていないということがあります。
まったく、あらゆるドアはお金がないと開かないようです。
いずれお金ができたら、あるいはお金を持っている人とのお付き合いができたら、せめて一部なりとも実現したいものです。
まあ、一番は、似たようなことを考えたどなたかが上述のようなことを実現して下さることなのですが――私的な名誉がほしいわけではなく結果がほしいだけなので、同じ結果が得られるなら自分が実行せずに済む方がぶっちゃけ楽です(笑)――さすがにそこまで他力本願というわけにもいかないでしょうから、ボチボチ頑張っていこうと思います。
うまくいったらご喝采。
うまくいかなかったら、どなたかお願いします(笑)